豆知識

「こんなとき、どうするの?」振袖マナーの特集です。

Q.耳なれない言葉が多すぎてさっぱりわからない。 振袖の名称を教えて!

A.知っておくと役立ちます!

耳なれない言葉が多いのは確かですが、たとえば、草履を靴、足袋をソックス、帯をベルトと言ったら、やはり恥ずかしい!購入時やレンタル時、着付けの時のトラブルをなくすためにも、これらの名称は知っておいて。

◆衣紋

後ろ衿の開き具合のこと。「衣紋を抜く」「衣紋の抜き加減」といった言い方をする。

◆半衿

顔にいちばん近い衿のこと。白のほか、刺繍半衿や色半衿があり、長襦袢に縫いつけておく。

◆伊達衿

きものの衿と半衿との間にある、飾り衿のこと。振袖に重ねて縫いつけて使用する。

◆帯揚げ

帯の上部に出す小物。色の合わせ方や結び方によって、素敵なアクセサリーになる。

◆帯締め

帯がほどけないように、最後に締める紐のこと。帯正面を飾る装飾的な要素も強い。

◆おはしょり

着丈を調整するために、腰の位置でたくし上げた部分。しわがないのが美しさの条件。

◆袖口

袖から続く手もとの部分。洋服に比べ、きものの場合は、この袖口がとても広い。

◆上前

正面に出る前身頃のこと。内側にある前身頃のことは、下前と呼ぶ。

◆褄

きものの衿先から下にのびる縦の部分。上前の褄を軽く持ち上げると歩きやすくなる。

◆袂

きものの袖全体のことだが、今は、下方の袋状になっている部分をいう。

◆足袋

「こはぜ」というとめ具で固定して履く。とめ具が4つある4枚こはぜが一般的。

◆草履

台と鼻緒でできた履き物。

フォーマルな振袖にふさわしい素材や、かかとの高さのものを選びたい。

 

Q.素敵に見える歩き方ってあるの?

A.ひざをするような感じで

振袖だからといって、急に歩き方を変える必要はありませんが、がに股はNG。足先を真っすぐ出し、歩幅は自分の足のサイズ分が目安。ひざをするようなつもりで歩くと、美しく決まります。上前の褄を軽く持ち上げると、歩きやすくなります。

 

Q.振袖を着るときにアクセサリーはつけていい?

A.エレガントなテイストならOK

振袖の雰囲気をくずさず、気品のあるものなら、身につけてOKです。たとえば、小粒できらりと光るピアスや指輪など。ただし、たれ下がるピアスは不向き。また、時計をする場合は、エレガントな雰囲気があり、振袖の袖口を傷めない素材に。ネックレスはタブー。

 

Q.美しい写真の残すコツ、教えて!

A.左の肩をカメラに向けて!

振袖には左肩に柄があるので、カメラに向かってやや左斜めに立つと、柄が写り、体もスリムに見えます。胸をはり、おなかは引っ込めて、お尻をちょっと突き出す感じ。足の親指に重心をのせると、美しいシルエットに決まります。

 

Q.フォーマルな日にふさわしいおじぎの仕方、教えて!

A.おじぎの仕方は3種類

おじぎには、角度が違う3つの種類があります。日常のあいさつ程度ならば軽く体を倒す会釈、目上の人には深々と最敬礼。そして、その中間の普通礼。いずれも、背筋を伸ばし、腰を支点に体を倒します。

◆会釈

お久しぶり、さよなら。そんな日常会話に近いあいさつ。相手の顔を見て、笑顔で!

◆普通礼

改まったあいさつの中で、もっともポピュラーなのが、この普通礼。両手は自然に前に。

◆最敬礼

神社のお参りや、大切な人へのおじぎ。腰を支点に、背筋を伸ばしたまま、約45度倒す。

 

Q.扇子であおいでる人を見ました。これって、イイの?

A.礼装用の扇子であおいではダメ

礼装用の扇子は、左側の帯の上に差しておきます。使うシーンは、あいさつをするとき。右手で持って左手で軽く受け、最敬礼や普通礼をするときに使います。気持ちがいっそう伝わり、好感度も上がります。

 

Q.階段の上り下りで、気をつけたいことって?

A.汚さないように注意を

袂が床につかないように気をつけることが大事。両方の袖を重ねて、上前の褄と一緒に持ち上げます。階段を上るときも下りるときも同様です。さらに、体をやや斜めにすると、動きがラクになります。

または、両方の袖を一緒に持ち上げ、片腕にしっかりのせてしまう方法。

Q.腕がにょっきり出るのは、タブーなの?

A.美しさが半減してしまいます

きものの袖口は広いので、手を持ち上げると、ひじがまる見えになってしまいます。吊り革につかまるときや携帯電話のとき、タクシーをとめるとき、乾杯のシーンなどでは、上げた手の袖口を片手で押さえて、かばいましょう。

 

Q.車に乗る、車から降りる、ともに気をつけたいことは?

A.シートに腰をかけ、体の向きを変えます

いつものように頭から乗り込もうとすると、袂が床についたり、着くずれの原因にもなります。解決策は、乗り込むときに、体の前で袖を重ねてからシートに浅く腰をかけ、体の向きを変えます。降りるときは、この逆を。

1.体の前で袖を重ね、シートに腰をかけ、腰を軸にして、ひざの向きを変える。

2.前の背もたれやレバーなどにつかまる。背筋をのばし、帯結びがつぶれないよう注意を。

 

Q.いすやソファに座ると、袂が床についちゃうのですが…

A.両方の袖をひざの上にのせて!

何もしなければ、袂が床につき、汚れてしまいます。ソファやいすに座るときは、袖を体の正面で重ねてから座りましょう。

1.バッグは、横から、いすの背もたれ側に置く。

2.いすの正面に移動し、袖を重ねる。袖2枚と上前の褄を重ねて、腰をおろす。

3.2枚の袖を重ねて引き上げ、先を30?ほど内側に折り込んで、ひざの上にのせる。

 

Q.玄関で草履を脱ぐときはどうすればいい?

A.室内に向かって草履を脱ぐ

きものも洋服と同じですが、玄関先では、まず、室内に向かって草履を脱ぎます。相手にお尻を向けるのは、失礼にあたるからです。

1.室内に向かって草履を脱ぐ。きものの場合は特に、このほうが動きがスムーズ。

2.体の向きを変えてひざをつき、草履の向きを変えて、そろえておく。

 

Q.シミをつけたとき、どうするの?

A.シミの原因を覚えておくこと

シミをつけてしまったら、乾いた布でたたくだけにして、あとは、呉服店かシミ抜き屋さんにおまかせを。大切なのは、シミの原因が何かを覚えておき、店にきちんと伝えることです。

 

Q.洗面所やトイレに行くときはどうしたらいいの?

A.水はねから袖口を守りましょう

水はねや洗面ボウルの汚れからきものを守るために、袖を3つ折ってとめ、袖口を折り返します。また、手を洗う前に、あらかじめバッグからハンカチを取り出して胸元に挟んでおくと、あわてなくてすみます。


A.トイレのときもこれで大丈夫

振袖の日は、バッグの中にピンチを2つ、しのばせておいてください。両袖をそれぞれ3つに折り、ピンチでとめれば、袂が床について汚れる心配がありません。ピンチは必須アイテムです!

1.それぞれの袖を3つに折り、重なった部分をピンチでとめるだけ。

2.右手で上前の褄を持ち、左手で裾を持って、そのまま後ろ側にたぐっていく。

3.たぐっていくと上前、下前とも裾がめくれる。それぞれの裾の角を帯締めに下から挟む。

 

Q.振袖を脱いだら、どんなアフターケアをするの?

A.湿気を飛ばすのがポイント

振袖を脱いだら、振袖と長襦袢をハンガーにかけます。帯や帯揚げも同様にハンガーにかけるか、いすなどに広げます。これらを、風通しがよく、直射日光があたらない場所に数時間おいて、熱や湿気を飛ばします。

 

Q.振袖と長襦袢は、どのようにたたむのですか?

A.たたみ方が違うので、2つとも覚えて!

振袖のたたみ方は、「本だたみ」が一般的です。このたたみ方は、振袖のほか、ゆかたや小紋など、ほかのきものも同じなので、ぜひ、マスターしましょう。長襦袢のたたみ方もぜひ、覚えておいて。

【振袖のたたみ方】

1.衿が左、裾が右になるように置き、脇縫いに沿って下前を重ねる。

2.下前を、縫い目(衽線)に沿って手前に折り返す。衿は内側に折る。

3.上前を持ち、折り返した下前の上に重ねる。

4.上前の脇縫いを持ち、下前の脇縫いに重ねる。袖も重ねる。

5.左袖は、袖つけ線で折って、身頃の上に重ねる。

6.裾を持って肩山に合わせる(裾は肩山から5?内側に控える)。

7.右袖を袖つけ線で折って身頃の下に入れ、袂の残りは身頃にのせる。

【長襦袢のたたみ方】

1.衿が左、裾が右になるように置き、上前が上になるように重ねる。

2.脇縫いを持って、脇縫いが身頃中央にくるように内側に折る。

3.下前の袖を外側に折り返す。

4.上前も、脇縫いが身頃中央にくるように折り、袖を外側に折り返す。

5.丈を二つ折りにする。衿は折らずに、そのままの位置で形を整える。